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プロ講師のコラム The Owl at Dawn

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存在の抽象化から思考の抽象化へ

 以前掲載したコラム「新たな哲学史の必要性」で、旧来とは異なるが、なおマルクス主義に立脚した哲学史理解が必要とされているのではと示唆した。  それは複雑極まりない現代社会が、その根底のところではやはり…続きを読む

新たな哲学史の必要性

 かつて我が国においてもそれなりに盛んだったが、近年はすっかり衰退してしまった理論活動の一つに「ブルジョア哲学批判」がある。これが盛んだったのは、哲学に対して、それがブルジョア社会たる資本主義を自覚的…続きを読む

普遍理論としての疎外論

 現在疎外論の入門新書を執筆しているのだが、書き進める内に疎外論という理論の普遍性というか、人間や社会の本質を説明するための理論として強力さのようなものを痛感するようになり、長年研究している身でありな…続きを読む

マルクスの思想的連続性─VerwirklichungとEntwirklichung─

 来年の2024年2月に法政大学出版局から刊行予定の共編著(仮題『普遍主義の可能性/不可能性』)に「マルクスにおける普遍と特殊」という章を執筆した。  様々な視点から普遍主義と特殊主義の関係を考察しよ…続きを読む

社会主義入門 第八回 レーニンからスターリンへ

 「マルクス主義」という言葉は今日でも使われているが、「マルクス=レーニン主義」という言葉は殆ど聞かなくなった。自らをマルクス主義者だと規定する人々はある程度いるものの、マルクス=レーニン主義者だと自…続きを読む

社会主義入門 第七回 マルクスの社会主義思想(その4)

 『ゴータ綱領批判』は1875年で、マルクスが亡くなるのが1883年なので、晩年の著作と呼んでいいと思うが、その社会主義というか共産主義論は、1867年の『資本論』第一巻と共通するところもあれば異なる…続きを読む

社会主義入門 第六回 マルクスの社会主義思想(その3)

 さて、マルクスの社会主義(共産主義)に対する代表的な言及としては、『経済学・哲学草稿』や『ドイツ・イデオロギー』という初期著作におけるものと『資本論』での有名な文章、そして最終的な完成形としての『ゴ…続きを読む

社会主義入門 第五回 マルクスの社会主義思想(その2)

 マルクスが最も詳しく社会主義論を展開した『パリ草稿』だが、社会主義論は主として『経済学・哲学草稿』の「第三草稿」と「ミル・ノート」で展開される。『経済学・哲学草稿』は主に三つの草稿群からなるが、「第…続きを読む

社会主義入門 第四回 マルクスの社会主義思想(その1)

 マルクス以前の社会主義思潮を瞥見し終えたところで、いよいよ本書の中心内容であり、社会主義を考えるに際しての前提的立場となるマルクスの社会主義思想を概説する段となった。ここで注意しなければいけないのは…続きを読む

社会主義入門 第三回 マルクス以前の社会主義思潮

 本書で中心的なテーマとして解説し、望ましいものとして提起する社会主義像はマルクスによるものだが、社会主義は言うまでもなくマルクスの専売特許ではなく、マルクス以前にも以後にも多様な形で存在したし、今も…続きを読む

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