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プロ講師のコラム The Owl at Dawn

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楽しく学ぶ倫理学 第18回 権利的存在としての人間

擬制としての価値  前回述べたように、価値が対象それ自体に内在するものではなく、人間が対象に与える意味だとすると、価値あるものは人間にとって専ら有用なもの、もっと端的には人間にとって有利なもののみとな…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第17回 自然の中にある人間

環境中心主義の位置 前回予告したように、今回は環境倫理学の話から始めたい。 環境倫理学の中心的意図は、世界の中での人間の位置の相対化にある。これは実は、環境倫理学がその名に反して、環境という語の常識的…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第16回 人間中心主義の再審

ヒューマニズムと人間中心主義の異同 規範倫理学の立場として、功利主義・義務論・徳倫理学の三つがあると、現代の倫理学研究では広く主張されているが、実際は功利主義も義務論も個人倫理という次元においては徳を…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第15回 徳倫理学という問題設定

これまで見てきたように、規範倫理学の代表的な立場としては功利主義と義務論があり、それぞれ理論的な魅力と問題点を抱えているのを見たわけだが、近年この二つに加えるにいわば第三の立場として、徳倫理学が台頭し…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第14回 義務論の可能性と限界

義務論の可能性 前回見たように、功利原則は倫理規範である前に我々の行動の原理なので、これを規範として掲げる功利主義は分かり易いし、無理なく実践の指標とすることができる。しかし功利主義は終始一貫打算的と…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第13回 功利主義の可能性と限界

これまで8回にわたって西洋古代倫理学の歴史をたどってきた。倫理学の原型を確かめるためであった。そして確かに、古の教えはしっかりと現代の倫理学に継承されている。この成果を踏まえて、これからは現代の倫理学…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第12回 禁欲と義務(西洋古代倫理学小史その八)

エピクロスは快楽の量と質を測り、結果的にはむしろ苦痛のない状態こそがアタラクシアをもたらすと考えて、肉体的な快楽を積極的に追求するのではなく、精神的な快楽を重視した。その意味で、エピクロスの方法論は、…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第11回 快楽と自由の原子論(西洋古代倫理学小史その七)

現在、規範倫理学の代表的な立場として、功利主義と義務論があると考えられている。ここに徳倫理学が入るかどうかは論争の余地があるが、功利主義と義務論が二大学説なのは間違いない。 功利主義も義務論も、共に近…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第10回 プラトンからアリストテレスへ(西洋古代倫理学小史その六)

絶対的な価値の探求   ソクラテスとプラトン 哲学史では一般に「ソクラテス以前以後」という言う方をするくらい、ソクラテスが特別に重要な哲学者だと考えられているが、ソクラテスはユニークな人格の…続きを読む

楽しく学ぶ倫理学 第9回 ソクラテスの規範(西洋古代倫理学小史その五)

ソクラテスのよる規範の選択について考えるに際して、興味深い素材となるのは、弟子の一人であるクセノポンの『(ソクラテスの)思い出』に出てくる、プロディコスというソフィストの話である。この本の中でソクラテ…続きを読む

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