コラム
プロ講師のコラム The Owl at Dawn
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楽しく学ぶ倫理学 第8回 最初の倫理学(西洋古代倫理学小史その四)
人間中心主義者としてのソフィスト ソフィストというのは「知者」という意味である。彼らは自らの知識を貴族や有力な市民及びその子弟に教授して、収入を得ていた。その主要な科目は、弁論術である。従ってソフィス…続きを読む
楽しく学ぶ倫理学 第7回 最初の倫理学(西洋古代倫理学小史その三)
世界の起源と本質を、神や精霊といったものを持ち出さずに説明しようと試みられるようになり、哲学が始まった。そして、人間が生きる意味や善悪といったものに関して哲学と同じように、人々が神話を持ち出すことを辞…続きを読む
楽しく学ぶ倫理学 第6回 ミレトス学派の意義(西洋古代倫理学小史その2)
ミレトス学派の展開 ミレトスの地で、タレスを乗り越えたのは弟子のアナクシマンドロスである。アナクシマンドロスは、アルケーが水であるという師の説に、決定的な思考の不足を見出した。そもそもアルケーというの…続きを読む
楽しく学ぶ倫理学 第5回 神話から哲学へ(西洋古代倫理学小史その一)
これまでの連載では、倫理学は行為の選択基準である規範を考察対象とする学問であるとした上で、倫理学と宗教や哲学との関係を説明した。これにより倫理学の中心問題は人間であり、人間による人間のための学問である…続きを読む
楽しく学ぶ倫理学 第4回 倫理学と人間の関係
「人間の学」としての倫理学 これまで見てきたように、倫理学とは人間がなすべき規範を具体的な事例や局面に即して考察しようとする学問なのだった。この場合、善をなすべき主体は人間であり、そのため倫理学の中心…続きを読む
楽しく学ぶ倫理学 第3回 倫理学と哲学の関係
倫理学の中心問題は善であるが、善が客観的な事実なのかそれとも主観的な感覚や取り決めのようなものなのかどうかは、きっぱりと答えが出るような問題ではないことを説明した。この場合、「前提的な立場」というもの…続きを読む
楽しく学ぶ倫理学 第2回 倫理学と宗教との関係
人間は何かにつけていい悪いといった価値判断を行い、自分がよかれと思う選択をする。この選択を確固としたものにする原理の探求が倫理学である。いわば、日々の生活を無原則ではなく、原理原則に基づいたものに変え…続きを読む